鉄フライパンを使ったことがない方は、鉄フライパンはおいしい料理が作れメリットが多い調理器具だと考えている方が多いと思います。
口コミでみる鉄フライパンのメリット
- 大火力で料理ができる
- 丈夫で長持ちして長く使える
- 焦げ付きにくい
- 持っているだけで料理上手に見える
良いことが多そうに見える鉄フライパンですが、実は鉄フライパンをやめた方がいい(鉄フライパンの利用に向いていない)場合もあります。
筆者は肉料理や魚料理を良く作ります。またパスタ専門店でバイトをしていたこともありパスタも良く作ります。得意料理はペペロンチーノと和風パスタ。
鉄フライパンは妻の強い一押しがあり購入を決意した経緯があります。
ちなみにうちでは、ティファールのフライパン(テフロン加工)⇒リバーライト(鉄フライパン)⇒エバークック(テフロン加工)といった遍歴をたどっています。
※結局テフロン加工に戻ってしまいました。
筆者は鉄フライパンを実際に2年間使って料理をしてきました。その中でいろいろと気付いたメリット・デメリットを詳しく解説していきたいと思います。
この記事ではこんなことが分かります。
- 鉄フライパンのメリットとデメリット
- 鉄フライパンの嘘とホント
- 鉄フライパンの利用に向いていない場合
- 鉄フライパンの使い方
鉄フライパンはやめた方がいい?
結論からお伝えすると、こんな方には鉄フライパンはおすすめしません。
鉄フライパンの利用に向いていない人
- 手間なく料理したい
- 調理器具はきっちり洗いたい
- 調理後にすぐに洗い物はしたくない
- 油は極力取りたくない
もしあなたが、このどれかに当てはまるようであれば鉄フライパンの購入は少し考えた方が得策です。また、もう使っているといった方は、テフロン加工やダイヤモンド加工されたフライパンに変えると今のストレスから解放されると思います。
鉄フライパンを使ってみたみなさんの感想
みんなの感想(使いにくい編)
テフロンフライパン欲しくなってきた。うちの鉄フライパンめちゃめちゃ使いにくいから…
— 石井 (@hinamuraZzl) February 24, 2021
そうなんです。購入前には鉄フライパンが夢のような調理器具に思えるのですが実は結構使いにくいのです。
管理がクソめんどくさいからやめておけとだけ。
後、一般のご家庭のガスコンロは熱センサーついてるからフライパンを加熱しまくると火が勝手に消える。
鉄フライパンの空焼きとかできないから使いにくいぞ。— みそに (@misoni0914) January 29, 2021
うちもそうです。熱センサーのついているガスコンロは十分な加熱ができないのです。(センサーを切ることもできますが、毎回するのが面倒です)
バーミキュラの鉄フライパン🍳はあかんかったらしい。ティファールでリベンジ中。
わいら、…餃子🥟2セット昼から食す夫婦 pic.twitter.com/DDCTkbdwD4— 来栖あつこ【我が家の犬猫溺愛中🐶😽】 (@atsukokurusu) July 22, 2023
冷凍餃子はくっついちゃいますよね。餃子はテフロン加工がノーストレスです。
このように使いにくいといった声があるようです。かといって鉄フライパンはメリットがないわけではありません。現にプロの料理人で鉄フライパンを使っている人もいます。次はメリットを見ていきましょう。
みんなの感想(使ってよかった編)
フッ素加工フライパンvs鉄フライパン
鉄なんかすぐ焦げるし、錆びやすそうだし、重いしで使いにくいだろ。って言ったら鉄フライパン派とケンカしたからリバーライトの鉄フライパン買って、試しにモヤシ炒めたら中華料理みたいなシャキシャキなモヤシ炒めができて感動してる…!
— くゎ@なまずちゃん (@namakekuwa) February 27, 2020
高温調理ができるのは鉄フライパンの良いところですよね。確かにもやしを炒めた時は、水が出ずシャキシャキでした。
おはようございます。
鉄フライパンは高温調理に強く、食材を入れても熱が下がりにくいです🍳
本日もよろしくお願いします✨ pic.twitter.com/rSHvo8WVsO
— 和平フレイズ【公式】🍳🥘 (@waheifreiz) June 20, 2023
鉄フライパンは表面に加工がされていないので高温でガンガン使えちゃいます。
くっつきにくいテフロン加工のフライパンとか色々ありますが一番最強なのはきっちり手入れした鉄のフライパンだと思います。皆さんもぜひ相棒を育ててください。愛着も沸きますよ~。安くてお勧めな鉄フライパン amazon→https://t.co/KCGmE82NPk pic.twitter.com/p0tmGXeMKc
— TaguLog (@LogTagu) June 18, 2023
『きっちり手入れ』ほんとその通りです。鉄フライパンを使っていいのはきっちり手入れができる人に限られます。
このようにきっちり手入れをして調理できる条件が整えば調理の良い相棒となってくれます。ですので鉄フライパンをおすすめしないのは、先ほど挙げたような使い方をしたい。といった方に限らます。
では、より細かく鉄フライパンのメリットやデメリット。どんな人に向いていてどんな人に向いていないのか詳しくご紹介していきたいと思います。
鉄フライパンのメリット
鉄フライパンは、なぜ人気があるのでしょうか?
鉄フライパンのメリットと筆者の検証結果も併せてご紹介していきたいと思います。
鉄フライパン4つのメリット
- 大火力で料理できるので料理がおいしくなる
- 調理を通して鉄分が溶け出し鉄分の補給ができる
- 鉄なので丈夫で長持ちする(ホントに?)
- 焦げ付きにくい(ホントに?)
鉄フライパンは『大火力で料理できるので料理がおいしくなる』
これは申し分ありません。鉄なのでガンガン強火で調理することができます。チャーハンはふわっとしますしお肉もおいしく焼くことができました。
鉄フライパンは鉄分の補給ができる
これは実感としてはあまりありませんでしたが、おそらくその通りだと思います。ちなみに筆者は後日、鉄フライパンでどのくらい鉄分が取れるのか調べてみました。
すると時間によって鉄分の溶出量が違うなど興味深いことが分かりました。また、鉄フライパンでの料理は鉄分の過剰摂取につながるかについても徹底調査したので気になる方はこちらの記事を見てみてください。(結論として鉄分の過剰摂取にはなりませんが、鉄分を摂らない方が良い人もいます。)
鉄のフライパンにはこのようなメリットがありますが、『鉄なので丈夫で長持ちする』『焦げ付きにくい』といった点に関してはメーカーの見解とは違うように思います。
鉄なので丈夫で長持ちする(ホントに?)
筆者は、使用前には油返しをして使用後は食器用洗剤は使わずにたわしでの水洗いしていました。しかしさびてしまいます。このサビは同じところにできることが多く、それが徐々に大きくなりフライパンに小さな凹みができてしまいました。これは孔食というそうです。
焦げ付きにくい(ホントに?)
日頃のメンテナンスをしていると『焦げ付きにくい』といった鉄フライパンですが、実際使ってみると結構焦げ付きます。いろいろと試してみましたが、鉄フライパンを使いこなすには、少し技術がいるのかな?といったのが正直な感想です。
鉄フライパンのデメリット
鉄フライパンは強い火力で調理ができるといったメリットがありましたが、当然デメリットもあります。
鉄フライパンの6つのデメリット
- 鉄フライパンは重い
- さびやすい
- 洗剤を使って洗えない
- 調理に向かない料理がある
- メンテナンスが必要
- 洗う道具が必要
『鉄フライパンは重い』
これは男性の筆者からしても結構感じます。重いのでフライパンを振るにも結構力がいりますし、洗うときには洗いづらさがあります。筋トレしたい方にはもってこいの重さです。
筆者が使ってきたフライパンの比較
フライパンの種類 | メーカー | 大きさ | 重さ |
鉄フライパン | リーバライト | 26㎝ | 948グラム |
テフロン加工の フライパン |
エバークック | 26㎝ | 820グラム |
同じ大きさでも重さい100グラム以上の違いがあります。
鉄フライパンはさびやすい
日頃のメンテナンスをしっかりしていなかったり、洗った後に水気を飛ばしておかないとさびやすいです。鉄フライパンは調理後の料理をフライパンで保管することもさびの原因となるので、フライパンでの料理の保管はおすすめできません。
料理はお皿に移してフライパンはすぐ洗う!!
鉄フライパンは洗剤を使って洗えない
- 筆者はこれが一番のデメリットだと感じました。
筆者は使った後の調理器具や食器は食器用洗剤でしっかりと洗いたい派です。これをしないと前の料理の匂いが残っていたり衛生的でないと感じるからです。水洗いだけで次の料理をすることには少々抵抗を感じました。
特に魚料理をしてしまうと匂いが残りがちです。
鉄フライパンには調理に向かない料理がある
鉄フライパンは表面になじんだ油を維持する必要があります。なので、油を取ってしまう『煮る・茹でる・蒸す料理』はできません。つまり鉄フライパンの使用用途は、焼く・炒めるに限られてしまいます。
子供がいる家庭や忙しい中での調理は効率化(いかに早く・簡単に・おいしく)が大切です。1つの調理器具でできない調理方法があるのは致命的。
メンテナンスが必要
使用前には油を全面になじませる油返しが必要となります。また調理後はすぐに洗い水気を飛ばす必要があります。これは結構めんどうでした。
鉄フライパンを洗うには専用の道具がいる
鉄フライパンを洗う際には食器用洗剤で洗うことができません。洗うにはたわしや竹さららといった専用の道具で洗う必要がりこういった道具も準備する必要があります
鉄フライパンは不潔?
鉄フライパンは洗剤を使って洗うことができないので汚れが残っているように感じる方もいると思います。しかし、たわしで十分に汚れを取ることができます。
汚れは取れますが、油のヌルっとした感じや魚料理など匂いが強い料理をした後は、たわしだけでは油や匂いが取り切れずこれが気になる方もいると思います。(筆者はこのタイプです)
筆者も気になって一度食器用洗剤で洗いましたが、その際は妻に怒られてしまいました。
鉄フライパンは油でコーティングしているのでゴキブリが寄ってくるといった情報を目にすることがありますが、筆者は使っている間ゴキブリが出たことはありませんでした。『でもちょっと心配』といった方はこちらで詳しく解説していますので是非一度みてみてください。
食器用洗剤で洗うとなじんだ油が全てとれてしまうので、手間のかかる油ならしをする必要があります。これをせずにそのままにしているとさびてしまいます。
なんて手間のかかるフライパンだ!!
しかし鉄フライパンを使いこなせる方だと洗剤を使って洗っても大丈夫な場合もあるようです。
鉄フライパンは洗剤で洗っていい?ためしてガッテン流
NHKの生活情報番組『ためしてがってん』でも鉄フライパンが取り挙げられました。
鉄フライパンの使い方で、料理人は鉄フライパンを使ったあとに洗剤で軽く洗い伏せておくだけといったような使い方をされていました。(この使い方でも鉄フライパンは錆びることはなく長く使えるようです。)しかしこれには条件があります。
鉄フライパンを洗剤で洗っても良い場合
- 酸化鉄ではなく四酸化三鉄で被膜を作る
- 重合した油の膜を作る
四酸化三鉄で被膜を作る
これは鉄フライパンを使い始める前に必ず行う油ならしで作ることが出来るので難しくありません。
重合した油の膜を作る
重合とは分子一つ一つがくっついて新たな化合物になった状態のことです。重合した油の膜を作るには高温になるまで加熱する必要があります。筆者のガスコンロは高温になると火力を自動で調節してしまうので、これが難しいです。
鉄フライパンに向かない料理
鉄フライパンの表面には常に油をなじませる必要があるので、熱湯を使う料理はできません。具体的には『煮る・蒸す・茹でる』また、あくが強い食材は食材中のタンニンと鉄が反応して黒く変色してしまいます。
鉄フライパンに向かない料理
- 鶏肉(もも肉)とトマトの煮料理
- 豚こまのすき焼き風煮込み
- パスタを作る際のパスタ茹で
- 鯛のアラ炊き
日頃あまり気にしませんが、煮料理や茹でる作業というのは頻繁にしているのでこれが制限されるとストレスも大きくなります。
鉄フライパン購入で後悔しないためには?
鉄フライパン購入で後悔しないためにはデメリットと使い方を良く理解したうえで購入することです。
鉄フライパンの大きなデメリットの1つとしてこまめなメンテナンスがあげられます。今までテフロン加工などの焦げ防止加工のついたフライパンしか使ったことがない人からすると結構面倒に感じます。
鉄フライパンの日頃のメンテナンス
油ならし(使い始めだけ)
油ならしは鉄フライパンの使い始め。鉄フライパンを食器洗剤で洗った場合や煮料理をして油膜を失くしてしまった場合に必要な工程です。
1.汚れを落とす
- フライパンをお湯でしっかり洗う
- 水気を飛ばす
- ライパンを空焚きする(これで四酸化三鉄で被膜をつくることができます)
2.油膜をはる
- 0.5~1カップ程度のサラダオイル(食用油)を入れる弱火で3分ほど加熱
フライパンの内側全体に油をなじませる
※フライパンの内側側面にも油をなじませる為に前後左右に傾ける - 余分な油をオイルポットに戻す
- 温度が下がるまで自然放置する
- 素手で触っても問題なければキッチンペーパーで拭き取る
油返し(使う前の下準備)
油返しはは焦げ付きを防ぐ為に必要な工程です。
調理する前に毎回する必要があります。これをしないとフライパンが焦げ付きあとあとの掃除に手間が掛かってしまいます。
汚れを落とす
フライパンを湯でしっかり洗う
水気を飛ばす
フライパンを空焚きする
油膜をはる
0.5~1カップ程度のサラダオイル(食用油)を入れる
弱火で3分ほど加熱する
フライパンの内側全体に油をなじませる
フライパンを前後左右に傾けて側面にも油をなじませる
必要な量の油を足して調理をスタートする
鉄フライパンを使うためには最低限これをする必要がありますが、これができる方で正しい用途に使える方であれば末永く使うことができる調理器具になります。
おすすめの鉄フライパン以外の選択肢
鉄フライパンの使い勝手や日頃のメンテナンスの手間をご紹介してきましたが、『私はもっと手軽に料理がしたい』といった方はテフロン加工など焦げ付き防止されたフライパンがおすすめです。
おすすめのフライパン(オールマイティ)
おすすめのフライパン(軽さ重視)
おすすめフライパン(初心者向け)
ちなみに焦げ付き防止加工されたフライパンはどんなに丁寧に使っていても3~4年で表面の加工がはがれ焦げ付きの原因となってきます。
調理器具ですが、消耗品といった考え方で表面の加工がはがれてきたら新しいものに変えるといった考えを持つことも大切です。
まとめ
鉄フライパンは高温調理ができ、おいしい料理が作れる調理器具ですが、日ごろのメンテナンスや作れる料理に制限があります。これをしっかりと理解したうえで料理を楽しむのであれば素晴らしい調理器具になります。しかし、筆者のように手間を嫌うタイプの方にはあまり向かない調理器具です。
また、鉄フライパンはオールマイティーに使える調理器具ではないので焦げ付き防止のフライパンと併用するのも一つの手だと思います。
鉄フライパンの利用に向いている人
- 高温調理できるガスコンロか器具がある
- 鉄フライパンでは『煮る・茹でる・蒸す料理』をしない
- 日頃のメンテナンスをまめにできる
- 料理したらすぐにフライパンを洗える
- 洗剤で洗わなくても気にならない
筆者は一度鉄フライパンを使って鉄フライパンのメリットもデメリットも教えてもらうことができました。次は料理を趣味で楽しめるようになったら鉄フライパンに挑戦したいと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
この記事が少しでもみなさんのお役に立てれば幸いです。
引用:リバーライト
引用:エバークック
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